東京大学 海洋アライアンス 日本財団

Exercises for Ocean Issues海洋問題演習

社会への提言をまとめる「海洋問題演習」

「海洋問題演習」は、海洋学際教育プログラムが独自に設定した必修科目です。海洋が抱える社会問題の現状を知り、その解決に向けた提言をグループワークでまとめます。2024年度は「海ごみ・海洋プラスチック問題」「海洋再生可能エネルギー」「マリンバイオセキュリティ」「地域創成と海」「世界にコミットする問題発掘とその具体的対応行動」の4領域を設定しました。

前期(Sセメスター)は、各分野の専門家を招いて講義を受けます。後期(Aセメスター)では5人前後のグループに分かれ、それぞれがテーマを決めて社会への提言をまとめます。後期のグループワークでは、可能なかぎり現地調査を実施します。グループ分けでは理系と文系の学生が混じるよう考慮するので、自分の専門とは違う知のフレームワークに触れることができます。

海岸清掃ボランティアの情報共有サイトを!

2023年度に「海ごみ・海洋プラスチック問題」領域の学生がまとめた提言は「海岸清掃ボランティアの情報共有に向けたプラットフォームの提案」です。市町村の垣根を越えたボランティアの募集サイトをつくることで、海ごみを減らす市民の力を後押しするのが狙いです。

「北九州の洋上風力関連産業を発展させるためには」は、「海洋再生可能エネルギー」領域の学生がまとめた提言です。北九州を洋上風力発電の関連産業で発展させていくためには、海外展開に向けて関係者が意識をそろえていく必要があることを、いくつものインタビューで明らかにしました。

このほか、大気中の二酸化炭素を海底などに「ブルーカーボン」として固定する事業を加速するため、そこに付随する社会的価値として教育効果に注目した「ブルーカーボン生態系がもたらすコベネフィットの『見える化』に向けて」、食材として人気の高いサーモンを外来の伝染病から守る防疫について養殖の規模と形態ごとに検討した「日本のサーモン養殖の課題と展望」、観光の視点を入れることによって漁村に新たな活路をみいだす「漁村とブルーツーリズム」、秋田県で洋上風力発電事業の運用と保守を担う人材を育てるための方策を検討した「秋田県に置ける洋上風力 O&M人材の育成について」の4提言がまとまりました。

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