東京大学 海洋アライアンス 日本財団

Marine Biosecurityマリンバイオセキュリティ

海洋動物の防疫のためのリスク情報の社会発信
(マリンバイオセキュリティプロジェクト)

海外には、国内に侵入すると養殖や野生を問わず海洋動物を死亡させ、産業や生態系に大きな影響を与える可能性が高い多くの感染症が存在しています。また、国内にも、一部の海域にのみに分布する感染症が存在しています。これらの感染症の侵入・まん延の防止は喫緊の課題となっています。

感染症の侵入・まん延防止は法令に基づく防疫措置が重要であることは言うまでもありませんが、水産業界、水産物の流通業界、観賞魚業界、釣り人など多岐にわたる関係者が感染症侵入・蔓延のリスクとその防止の重要性を認識し、自発的に防疫措置を行うことも不可欠です。

そこで、このプロジェクトは、海外や国内に存在する感染症に関する情報を収集・整理し、それぞれの感染症のリスク評価を行うとともに、その情報を社会発信することで海洋動物における防疫を一歩でも前進させることを目的とします。

プロジェクト長 良永 知義 教授 農学生命科学研究科
メンバー 唐川 奈々絵 特任助教 農学生命科学研究科

※カキやホタテガイなどの貝類に広がる感染症と防疫の必要性を解説したパンフレット(PDF)はこちらです。

海外の水産動物で発生している疾病のリスク評価書

世界の漁業・養殖業生産量の増加、水産物の貿易拡大で、日本の漁業も、海外の魚介類で発生した病気が持ち込まれて広がり、養殖業などへの被害を受ける危険にさらされています。被害を最小限に食い止めるには、そうした病気の情報を漁業関係者がいち早く知り、早期に対策を実行することが大切です。ここでは、日本の漁業・養殖業にとって危険度の高い病気に関するリスク評価をお知らせします。

魚病問題を考える会

日本の水産業は「魚病」の問題を抱えています。養殖でも大きな被害を受けていると思われますが、十分な対策が講じられているとはいえません。そこで、養殖企業や自治体、大学などのメンバーからなる「魚病問題を考える会」を立ち上げ、問題点の抽出や対策への道筋などを検討しています。

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