東京大学 海洋アライアンス 日本財団

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シンポジウムレポート

【公開シンポジウム】海洋生物学の未来社会への貢献(2017/7/25)

【公開シンポジウム】海洋生物学の未来社会への貢献

開催日 :平成29年7月25日(火) 13時00分~17時00分

開催場所:東京大学小柴ホール

提案者名:窪川かおる・東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター・特任教授

概要

海洋生物学の教育と研究を担う高等教育機関には、水産および海洋科学系の学部・研究科があり、さらにこれらの学部に源をもつ部局が主力である。大学附属の臨海実験所(21施設)および水産実験所(36施設)は、フィールドでの教育・研究の最前線として大きな機能を果たしている。学術会議の建議により設立された東京大学大気海洋研究所および海洋にかかわる研究所・研究施設は10以上あり、国立研究開発法人水産研究・教育機構は、水産業にかかわる研究開発と人材育成を担い、国立研究開発法人海洋研究開発機構は、船舶と潜水艇を有していて深海の海洋生物学を推進している。さらには水産高校があり、水族館数は世界一である。シンポジウムでは、これらの海洋生物学に係わる研究・教育施設・組織の現状、ネットワーク化を含めた今後の役割、国連のSDG14(持続可能な開発目標のうち海に関する目標)との関連について講演をいただいた。続くパネルディスカッションでは、参加者との活発な議論の後に、子ども達の海離れなど社会が海から遠ざかる状況に対して、海洋生物学が何をすべきかの議論の継続をまとめとして閉会した。参加者へのアンケートでは、海洋生物学の研究・教育が未来に果たす役割について有意義な意見を多数いただいた。

プログラム:

趣旨説明 :窪川かおる(東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター)

「全国国立大学臨海実験所の研究・教育の現状と今後」
  坂本竜哉(全国国立大学法人臨海臨湖実験所長会議長、岡山大学理学部附属 牛窓臨海実験所長)

「全国水産実験所における教育研究からの社会貢献」
  上田 宏(北海道大学名誉教授)

「深海生物学の現在・未来」
  藤倉克則(海洋研究開発機構 海洋生物多様性研究分野長)

「水族館からの海洋生物学への貢献」
  野中正法(沖縄美ら島財団総合研究センター統括)

「海洋生物学に期待されるSDG14実現に向けた貢献」
  古川恵太(笹川平和財団海洋政策研究所海洋研究調査部長、横浜国立大学統合的海洋教育・研究センター客員教授)

「パネルディスカッション」
  コーディネーター 津田 敦(東京大学大気海洋研究所所長)

おわりに : 中村 將(沖縄美ら島財団総合研究センター参与)

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