東京大学 海洋アライアンス 日本財団

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天野翔次郎さん(2024年度海洋問題履修生)と白申逸さん(2023年度海洋問題履修生)が日本海洋政策学会学生小論文にて「最優秀賞」を受賞

日本海洋政策学会が実施する学生小論文にて、第16回(2024年度)最優秀賞に、天野翔次郎さん(農学生命科学研究科、2024年度海洋問題演習履修生)と白申逸さん(工学系研究科、2023年度海洋問題演習履修生)が選ばれました。

「日本の海洋状況把握(MDA)の能力強化に向けた政策提言」ー天野翔次郎

本論文では、海洋状況把握(MDA)の視点から、日本の現状の整理と、MDAの能力強化に向けた政策提言をおこないました。
 現状の整理としては、海しる(海洋状況表示システム)や国土数値情報、WDPAなど、海に関する情報を取り扱った国内外のデータベースを整理し、どのようなデータが不足しているのかを洗い出しました。また、政策提言では、市町村などの地方自治体と国が連携していくことによって、不足している自主的な海洋保護区などのデータを整備していくことを提言しました。海洋状況把握(MDA)は、内閣府第4期海洋基本計画でも言及されており、これからの日本の海洋政策においても重要な立ち位置を占めると考えられる中で、本論文の提言もMDAの能力強化に貢献するとして評価されました。

「沖合海域を利活用する~浮体式洋上風力発電と沖合養殖の連携の可能性~」ー白申逸

本論文では、水産庁および経済産業省の政策文書をレビューしたうえで、近年、その成長に期待が寄せられている沖合養殖業と洋上風力発電について、ハイブリッドシステムの研究開発を提言しました。
 深海域が相対的に広い日本において、沖合養殖と浮体式洋上風車のハイブリッドシステム実用化の意義は大きく、沖合の有効活用はSDGs の達成に寄与することに加え、海洋空間の有効利用に向けた試金石となることも期待されています。また、複雑に絡み合う漁業権の取扱いも含め、現状の水産業における課題改善の一助となるとも考えられており、水産業とエネルギー産業という二つの分野を横断した具体的な提言を試みた点が、特に高く評価されました。

小論文・受賞内容については、日本海洋政策学会ホームページ「第16回(2024)学生小論文 受賞論文の発表」をご覧ください。

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