東京大学 海洋アライアンス 日本財団

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第19回東京大学の海研究「辺境を行く」(2024/11/21)

東京大学海洋アライアンス連携研究機構は、毎年1回、東京大学で行われている海洋研究を一般の方々にわかりやすく紹介する「東京大学の海研究」シンポジウムを開催しています。今年のテーマは「辺境を行く」です。11月21日(木)午後1時~5時半に、東京都文京区の東京大学農学部一条ホールで開催します。オンライン中継も予定しています。参加は無料です。

わたしたち人類は陸で進化し、文明を築いてきました。ですから、海は、地球の表面の7割をしめる身近な存在でありながら、いつの時代もわたしたちにとって「辺境=フロンティア」であり、そこに挑む人たちがいました。

海は深さ6000メートルに潜ると水圧は600気圧にもなります。これは、1センチメートル四方の面積に600キログラムの重さがかかっているのとおなじです。また、電波は水中を伝わりません。こうした理由から、海を観測しようにも、機器の無線操縦や観測データの送信が困難です。わたしたちにとって、海は宇宙のような、あるいはそれ以上のフロンティアなのです。

その海はいま、きわめて現代的な社会問題とも深くかかわっています。わたしたちが捨てたプラスチックごみは、海面を漂うだけでなく、深海の底にもたまっています。地球温暖化にもおおきな影響を与え、逆に影響を与えられてもいます。科学にとって海は「辺境」といってよい極限環境にあり、挑みがいのある手ごわいフィールドです。

歴史的にみると、まさに未知の世界だったこの「辺境」に挑んだ人たちがいます。日本列島すむわたしたちの祖先は、海を渡ってやってきたはずです。海を伝ってアジアで貿易を展開したヨーロッパの人々もいます。

海という「辺境」に挑んでいる現代の研究者だち、そして果敢に挑んできた歴史上の先達の足跡を、みなさまとご一緒に楽しみ語り合おうというのが、今回のシンポジウムです。終了後には会費制の懇親会も予定しています。ご来場をお待ちしております。

第19回東京大学の海研究「辺境を行く」(2024/11/21)

日 時・場所:2024年11月21日(木)13:00~17:30 東京大学農学部一条ホール

参加費:無料

参加対象:どなたでも参加できます

対面とオンラインのハイブリッド形式で行います。Zoomの接続URLです。 ( https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/j/85101797886)

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開会

・開会挨拶 木村 伸吾 ( 海洋アライアンス連携研究機構 機構長 東京大学大気海洋研究所 教授)

・趣旨説明  沖野 郷子 ( 海洋アライアンス連携研究機構 副機構長 東京大学大気海洋研究所 教授) 

〔第一部〕研究者辺境に行く

・「 深海と超深海の境目はどこ」 狩野 泰則 (東京大学 大気海洋研究所 准教授 )

・「海底下の岩石圏生命の発見とそこから広がる可能性」 鈴木 庸平 ( 東京大学大学院理学系研究科 准教授)

・「深海でも生分解性プラスチックは微生物により分解されることを実証」 岩田忠久 ( 東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授)

・「変わりゆく北極海、海氷と海洋のダイナミズム」 川口 悠介 ( 東京大学大気海洋研究所 助教)

・「作ったロボットとともに南極海へ挑む」 山縣 広和 ( 東京大学 生産技術研究所特任研究員)

〔第二部〕辺境に挑んだ先達の物語

・「海を越えた最初の日本列島人 -実験航海で探った3万年前の挑戦-」 海部陽介 ( 東京大学 総合研究博物館 教授)

・「世界史を拓くヴァイキングの船舶」 小澤 実 ( 立教大学 文学部 教授 )

・「ポルトガル海上帝国とカフル人 -「弥助問題」を端緒に-」 岡 美穂子 (東京大学 史料編纂所 准教授)

・「オランダ東インド会社とモンスーン・アジア:シナ海とインド洋を結んだアジア域内貿易」島田 竜登 ( 東京大学 大学院人文社会系研究科 准教授)

〔第三部〕アライアンス学生海外インターンシップ報告

2023年度 国際海事機関(IMO)派遣 高畑 彩 ( 東京大学 大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 修士課程2 年)

2024年度 国連食糧農業機関(FAO) 派遣 小川 翔太郎 ( 東京大学大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程1 年)

[ 閉会]

・閉会挨拶 茅根 創(東京大学 大学院理学系研究科 教授)

【参加申込方法】

事前登録制。下記QRコードにて参加登録してください;

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