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二枚貝の化石から先史の日射量を推定-5千年前の日射量をおよそ3時間間隔で明らかに-
2015/03/20

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堀 真子・佐野有司・石田章純・

高畑直人・白井厚太朗(東京大学大気海洋研究所)

渡邊 剛(北海道大学大学院理学研究院)

 日射量は,気温や降水量などと同様,気候変動に伴って変化する重要な環境要素であるにも関わらず,古い時代についてはほとんど研究が進んでいない.それ は,日射量と気温が連動して変化するので,地質試料に記録されるこれら2つを分離して抽出することが技術的に困難だったためである.

 一方で東京大学と北海道大学の研究グループは,これまでに,飼育したシャコガイの殻に含まれる微量なストロンチウムとカルシウムの比が日射量の変化と高い相関を示すことを,明らかにしている.化石化したシャコガイの殻でもストロンチウムとカルシウムの比を調べることによって,地質試料に記録される日射量と気温を分離して抽出できる可能性があった.

 今回,東京大学大気海洋研究所の佐野有司教授と堀 真子特任研究員を中心とする東京大学と北海道大学の研究グループは,二次元高分解能二次イオン質量分析計(ナノ・シムス)を用いて化石シャコガイの殻に含まれるストロンチウムとカルシウムの比を解析し,5000年前の日射量を抽出することに成功した.また5000年前の冬の日射量は現在と同じか,わずかに高かった可能性が示唆された.

 本成果は,過去の日射量の定量的評価に挑戦した新しい試みであり,今後,気温や降水量などの異なる気象のデータと併せて評価することで,気候変動メカニズムの詳細が明らかになると期待される.

詳しくはこちら:

http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/news/2015/20150304.html

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