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うみあるきとは?-システム開発の目的と方針

カテゴリ うみあるきとは?-システム開発の目的と方針
掲載日 2010.10.12
公共政策大学院 松浦正浩

 海洋政策以外の分野では、不特定多数の国民の意見を反映させるために、無作為抽出による代表者が新しい科学技術について議論する「コンセンサス会議」1)や、ICT(Information and Communiation Technology)を用いた教育政策に関する「熟議」2)などの試行が始まっている。

 都市計画の分野では、一般市民などによる小集団で都市内を散策し、気に入った景観や問題意識を持った地点について写真撮影を行い、散策後に参加者が集まって、撮影された写真をもとに、都市の問題や魅力について議論する「まちあるき」が行われている。都市計画の専門家でも、個別の利害関心を持つステークホルダーでもなく、「まち」に住まう一般市民の視点から、都市の問題や魅力について再発見できることが、「まちあるき」のメリットである。

図1 うみあるきICTシステムの概念図

図1 うみあるきICTシステムの概念図 [図を拡大]

 「うみあるき」の検討においては、都市計画における「まちあるき」の方法論を進化させ、ICTを活用した写真撮影と情報の整理について、必要な操作画面の開発を行った。従来の「まちあるき」では、付箋紙やポラロイドカメラを利用して記録し、紙の地図上にプロットしていた。今回検討した「うみあるき」では、そのコミュニケーション手段を現代のICTインフラへと進化させた点が、従来の「まちあるき」と大きく異なる点である(図1)。


図2 Google Earthでの写真表示

図2 Google Earthでの写真表示 [図を拡大]

図3 Google Earthでの写真表示(バルーン表示)

図3 Google Earthでの写真表示(バルーン表示) [図を拡大]

 うみあるきシステムでは、携帯電話カメラで撮影した画像とコメントをデジタル地球儀「Google Earth3)」上に簡易にマッピングする。ユーザは携帯電話で写真を撮影し、GPS情報を付加した後、電子メールでサーバに送信する。サーバでは、受け取った電子メールを自動的に解析し、画像ファイル、位置情報、電子メールの本文(コメント)をデータベースに保存する。サーバは、閲覧者からのリクエストに応じ、kml(Keyhole Markup Language)ファイルの書き出しを行う。kmlファイルはGoogle Earthで閲覧することができる(図2)。「うみあるき」参加者が撮影した写真は、航空写真上にマッピングされた状態で共有され、また、投稿者のコメントはGoogle Earthのバルーン内に表示される(図3)。生成されるkmlファイルにはタイムスタンプ情報が埋め込まれており、Google Earthのタイムスライダーを使用して時間軸に沿った閲覧が可能となっている。


(注1)コンセンサス会議については「科学技術への市民参加を考える会(AJCOST)」参照

(注2)文部科学省における熟議については「熟議カケアイ」参照

(注3)Google Earthとは「http://earth.google.com/」参照

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