研究者発の海の話研究者発の海の話

海を守る、地球を守る

大気海洋結合大循環モデルMIROC3.2による温暖化予測実験の結果。<br /> 図は温室効果ガス排出シナリオA1Bに基づいた100年後(1971-2000年平均と2071-2100年平均との差)の年平均気温の変化。

大気海洋結合大循環モデルMIROC3.2による温暖化予測実験の結果。
図は温室効果ガス排出シナリオA1Bに基づいた100年後(1971-2000年平均と2071-2100年平均との差)の年平均気温の変化。

地球環境のホメオスタシス(恒常性)を担っている海洋が、人間の活動により排出されるさまざまな物質により危機に晒されている。多くの化学物質は環境ホルモンとして沿岸に生息する海洋生物の生殖や成長に影響を与えると共に、免疫系に影響を与え病気にかかりやすくしている。その影響は沿岸域にとどまらず、産業活動により大気中に排出される二酸化炭素は地球温暖化と共に海洋酸性化を引き起こし、サンゴの白化現象をはじめ多くの生物を脅かしている。2010年度より海洋研究所と気候システム研究センターが統合され大気海洋研究所が発足したが、その機会を捉えて研究所の特色である学際性(資源学、地学、化学、情報学、生物学)を活かし、地球温暖化・海洋酸性化に関する新しい切り口の共同研究の可能性を探った。その試みに参加した各分野の最先端の研究者が、地球環境問題に関する研究の最先端を紹介する。

(竹井祥郎)
Contents
研究者発の海の話
水産業の振興に向けた海の「砂漠化」対策
海溝というもの
漁村を活性化するのは「心」なのか「環境」なのか?
高性能な船を実験水槽で開発する方法をウェブでわかりやすく説明する
地球温暖化だけでサンゴ礁の国は水没しない
海中ロボットで海を身近に
河川の構造物はニホンウナギの行く手を阻んでいるか?
「赤潮」の頻発と養殖漁業 ~インドネシア・ランプン湾を例に~
大学における学際海洋教育を推進するための基礎データ
島嶼(とうしょ)における海洋保護区のあり方と意義
海洋生物の多様性保全と利用を考える
海を守る、地球を守る
我が国の離島の保全・管理や振興
海面上昇に対する沖ノ鳥島の維持
「海」から展開する情報プラットフォームとネットワーク
海洋深層水の利用
うみあるきとは?-システム開発の目的と方針
現代の海賊問題と日本
沿岸域利用についての合意形成メカニズムの評価検討
次世代海洋研究者の育成
陸と海のつながりと海洋生態系
大学における学際的海洋教育研究
漁業をまもる先端技術
海底に眠る鉱山—熱水鉱床
海洋に関わる諸活動のコスト・ベネフィット評価
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