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ここでは派遣された学生からの報告を紹介します。

2017/03/17  東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)

農学生命科学研究科・修士課程1年 片岡優理

<派遣先と派遣先機関の簡単な紹介>

SEAFDECとは?

 私は、東南アジア漁業開発センター(以下、SEAFDEC : Southeast Asian Fisheries Development Center)にてインターンシップを行っています。SEAFDECは1967年に、東南アジア各国に水産資源の開発・管理・持続的な利用方法を教育し、食物の安定的供給を可能にすること、また新たな技術・情報の提供により、貧困を緩和することを目指し、設立されました。現在、東南アジア10カ国と日本が加盟しており、タイのバンコクにある本部と、他5つの技術局:タイの訓練局(TD : Training Department)、シンガポールの水産資源研究局(MFRD : Marine Fisheries Research Department)、フィリピンの水産養殖局(AQD : Aquaculture Department)、マレーシアの海洋水産資源開発管理局(MFRDMD : Marine Fishery Resources Development and Management Department)、インドネシアの内陸水産資源開発管理局(IFRDMD : Inland Fishery Resource Development and Management Department)から成っています。

 そのうち、私の派遣先である訓練局(以下、TD)は、タイのバンコクから車で南に約1時間、チャオプラヤ川の河口付近に位置しています。1970年に、漁獲技術の開発と漁業関係者への教育等を目的に設立され、現在でもASEAN各国への最新漁獲技術の普及、TDで学生を受け入れて漁業関係者の育成などを行っています。またその活動資金の大半は、日本の援助で賄われています。


2016_10_SEAFDEC_fig1.png図1.SEAFDEC TDの外観.


<インターンシップで取り組んでいる内容>

政府主体の漁業管理から、コミュニティーベースへ

 私は、"コミュニティーベース/政府と共同で漁獲管理をし、漁獲情報の収集を促進する"プロジェクトを行っているチームに配属されました。SEAFDEC発足当初からの目的である、食物の安定的供給を実現するためには、各コミュニティーの漁獲を適切に管理し、正確な情報を収集することが必要です。しかし東南アジアでは、個人や小規模な団体が、多様な漁法で、多種を漁獲するのが主であり、誰がどこで何をどうやってどれぐらい漁獲したのかを把握するのが、現状極めて困難です。また、個人や小規模な団体として活動している分、個々の知識や技量、道具まかせの漁法であり、時代・環境変化への対応が遅れる、ルールを遵守しない、個々の権力が小さいなどの問題があります。

 そこで、このプロジェクトでは、政府主体からコミュニティーベースへと漁獲管理を移行し、それまでの個人や小規模団体にコミュニティーという自治組織をもたせることで、現場の声を政策に活かしやすくすると共に、正確な漁獲情報の収集を促進することを目的としています。また、コミュニティーと政府が共同で漁獲管理をすることで、そのコミュニティーの求める政策の実施、政府から技術や資金の受け渡しが行い易くなります。このプロジェクトの中でSEAFDECは、各国政府関係者、コミュニティー代表者、漁業者に向けた漁獲管理手法の教育と、技術の普及、必要に応じた活動資金投入の役割を担っています。

 インターンシップではタイ国外や国内の出張に同行させていただきましたが、カンボジアのシェムリアップにあるプロジェクトサイトのコミュニティーへ出張についてここでは紹介します。この地域にあるトンレ・サップ湖という広大な淡水湖は、乾期にはメコン川へ水が流出、雨期にはメコン川から流入する特徴があります。湖辺に位置する本コミュニティーは、乾期の水生生物保全のために天然池の管理体制の徹底、その観光地化から、コミュニティー内の漁獲安定化、新たな産業の創出を目指して活動しています。2002年からこの地域では珍しく漁業組合を持っていた本コミュニティーですが、2013年にSEAFDECのプロジェクトサイトになって以来、資金も投入され組合の活動が活発化しました。今回の出張ではサイトの見学、活動内容のフォローアップミーティングを行いましたが、より良い生活を目指ざし、日々積極的に組合活動を行っている漁業者の熱意を感じました。


2016_10_SEAFDEC_fig2.png図2.カンボジアのシェムリアップにあるコミュニティーで行われた会議.


<インターンシップ生活>

 日々新たな経験と新たな出逢いがあって、とても楽しいです。プロジェクトでの海外出張だけでなく、土日を利用してタイ各地や、東南アジア各国へ旅行しています。また、乗船、学会の聴講、タイ水産庁の会議等、幅広くイベントに参加させてもらっています。TDへ研修に来ているタイの大学生の英語授業に、講師としても参加しています。

 沢山の方々とも出逢いました。SEAFDECのタイ人・日本人スタッフだけでなく各国関係者、政府機関関係者、漁業者、タイの学生など、様々な国籍・立場の方とお話する機会があります。また、旅行ではなかなか訪ねることのない地域にプロジェクトチームとして訪問するため、現地の方の普段の生活を垣間みることができるのも魅力です。

 私は普段TD近くの寮で生活しているため、タイ人の日常生活も多く知ることが出来ます。食べ物、トイレ、運転、お店、全ての違いが始めは驚きの連続でしたが、自分が今まで当たり前だと思っていたことがそうでないことを学び、各々の良さを感じることができるようになりました。とても温かい方々に囲まれ、日々イベントが盛りだくさんな充実したインターンシップを送っています。


2016_10_SEAFDEC_fig3.png図3.アンコール遺跡群にて.


2016_10_SEAFDEC_fig4.png図4.タイ人学生の英語授業で自己紹介.


2016_10_SEAFDEC_fig5.png図5.寮での懇親会.


<おわりに>

この経験を将来へ繋げるために

 インターンシップ期間中には、カンボジアの他にタイのサコンナコン州とラオスへ、出張がありました。各コミュニティーの性格を把握するだけでなく、どういった変化が漁獲管理、生活の向上に繋がるのか、SEAFDECはそれに対してどう支援できるのか考えさせられた、とても有意義な出張でした。また、日々の生活からレポートまで、全てを英語で行ったため、自身の英語力の拙さや、どこを重点的に強化すべきかを思い知りました。

 帰国後は、成果内容の発表、ひいては修論研究や就職活動が待っています。このインターンシップを通じて得たものを、どう自分の言葉や行動にしていくかが問われるときです。多くの関係者の方々に感謝の意を込め、この経験を後輩たちに伝えられるよう、また将来へ繋げられるよう、しっかりと努力していきたいと思います。


2017/03/17  国際連合食糧農業機関(FAO)

農学生命科学研究科・修士課程1年 Miarisoa Razafindrabe

Hosting organization and duration of the internship:

  The internship was in Mauritius, a small African island located in the Indian Ocean. I was hosted by the Food and Agriculture Organization (FAO). FAO was contributing its expertise in one of the Indian Ocean Commission (IOC)'s project. The project was known as Smart Fish operating in twenty African countries. Countries covered by the project, colored in orange, are illustrated in the Figure 1 below.


2016_1_FAO_fig1.pngFig. 1. Targeted countries of Smart Fish Programme.


The internship:

  I could have a great opportunity to do my internship for two months from May 31st until August 2nd in 2016. This internship was mainly aimed to experience works in international organization. It was also a good opportunity for me to contribute in FAO's works. I was privileged to attend meetings and fieldwork within FAO during my internship. The figure 1 below was a sample of meeting I attended. It was held just when I arrived in Mauritius and it was about "Building capacity and nutrition". Representative staff from Madagascar, my native country, attended that meeting. I could listen and participate during the discussion of the meeting.


2016_1_FAO_fig2.pngFig. 2. Workshop on nutrition action plan with Madagascar team


  One of the advantages of attending those meeting was to meet important people such as the FAO representative who, actually, has his main office in Madagascar. And of course, the rich knowledge about works on the fisheries and aquaculture sector in the Indian Ocean area.

  Since FAO is working in different countries with different language, the availability of documents in different languages was also among their duties. The reason is why I could contribute on the French and English translation of a cartoon book on lobster fishing management.

  My assignment given by the staff leader was about the study on nutrition in Madagascar. It was a new topic for myself but definitely interesting to expand related knowledge on fisheries and aquaculture. For that, a fieldwork was conducted in the Vakinankaratra region, Madagascar. It lasted two weeks from July 4th to 15th in 2016. A local NGO collaborating with FAO in Mauritius was supporting during my stay in the two rural villages (Manadona and Ampandrotrarana villages). The figure below (Fig. 3) shows one of the interviews I conducted with a woman. The man (at the left side of the figure 3) was one of the farmers who guided me during my interviews implementation. The other picture (Fig. 4) was other rural family I often interacted with as well as among interviewees.


2016_1_FAO_fig3.pngFig. 3. Interview with a rural woman.


2016_1_FAO_fig4.pngFig. 4. Rural family among interviewees


Internship life:

  The internship life was done very smoothly with the help of the staff of FAO. All the staff was very friendly and very helpful especially regarding my daily life. A language barrier to communicate with the staff and other people was not experienced in my internship life; another reason it went successfully. Having French as my language was a great advantage to get a good relationship with the FAO staff. It helped a lot on my internship as a whole. In addition to that, my stay in Mauritius was wonderfully spent with the help of both some of the FAO staff and other new friends I got during my internship.

  My "favorite" part of my internship was to experience real field work in the middle of rural areas. I could learn "how to survive successfully" in a completely new place with a different kind of people. Some examples of that are living in a cold region without heater, with no electricity power, no other choice than to walk an uncounted kilometer to do the survey, with no hot water to shower. However, without that adaptation part, I could not integrate in the rural society I have been and got needed data from the people. I can say that it was not easy at all but I was a meaningful and useful experience for now and for my future work/research.


Impression of the internship:

  This internship was tremendously useful for both my future research and my career path. I am actually interested on working in an international organization. The internship helped me a lot on knowing their works, the work environment and the requirements to be able to work in such organization.

  Another advantage of this internship is that I totally got an interesting experience on doing the field work in Madagascar. However, the limited time was personally very challenging though with the support of FAO and the local NGO. Also this internship woke me up to a further interest on working on rural development through aquaculture and also on food security.


<概要>

 私のインターンシップ派遣先は、インド洋に浮かぶアフリカの小さな島国であるモーリシャスにあるThe Food and Agriculture Organization(FAO, 国際連合食糧農業機関)です。FAOの専門的技術はIndian Ocean Commission(IOC インド洋委員会)のプロジェクトに貢献しており、アフリカの20か国で運営されている「スマートフィッシュ」というプロジェクトとして知られています。地図にオレンジ色で示した部分がプロジェクトで網羅する範囲です (Fig. 1)。


<インターンシップの内容>

 私は、2016年5月31日から8月2日まで2か月間のインターンシップで、素晴らしい機会を与えていただくことができました。インターンシップの主な目的は、国際機関で働く機会を持つということですが、私にとってはFAOでの職務に従事するということは大変意義深いことでした。インターンシップ中は、FAOのフィールドワークや会議に特別に参加させていただくことができました。Fig. 2は「能力育成と栄養摂取」と題した会議の一つで、モーリシャスに到着してすぐに開催されたときのものです。

 私の出身国であるマダガスカルからの代表スタッフも参加していて、会議の討論を傍聴することが出来ました。この会議への参加でよかったことは、実際母国マダガスカルの事務所で働いているFAOの重要な役職の方々とお会いする機会を持てたことです。そしてインド洋における水産養殖業に関する自分の知識を高めることができたことも大きな収穫でした。

 FAOでの職務は、様々な国々で、異なった言語で遂行されます。従って、様々な言語での書類作成能力も問われるところです。私はロブスターの漁業管理に関する本をフランス語と英語に翻訳する仕事に従事することができました。

 私がスタッフリーダーの方から与えられた課題は、「マダガスカルにおける栄養問題に関する研究」でした。これは私にとって新たなトピックでしたが、水産養殖業に関する知識を拡大するには非常に興味深い(有益な)ものとなりました。このためのフィールドワークは、7月4日から15日までの2週間、マダガスカルのバキナンカラトラ地域圏に赴いて行われました。モーリシャスのFAOと共同してプロジェクトを行っている地元のNGO団体が、滞在している間、いろいろとお世話をしてくれました。写真は、村々で私がインタビューした方々や、ガイドをしてくださった方です(Figs. 3-4)。


<インターンシップ生活>

 とても気さくで親切なFAOのスタッフのお力添えもあり、日々の生活をスムーズに過ごすことができました。スタッフや他の人たちとコミュニケーションをとるにあたって言語の障壁は、問題になりませんでした。むしろ、私の母国語であるフランス語は、FAOのスタッフと良い関係を築くのに大いに役に立ちました。

 インターンシップで一番よかったことは、田舎の村でのフィールドワークを経験できた事です。いろいろな人々と全く別の場所で「どのようにしたら上手く生活できるのか」を学ぶことが出来ました。これは、今後の自身の仕事と研究に大いに役立つ有意義な経験だったと確信しています。


<おわりに>

 この経験は私の将来の研究とキャリアパスに大いに役立ったともいます。私は国際機関での仕事に興味がありますが、インターンシップに参加することで、国際機関に対する知識や仕事の環境、そして求められる能力などを多く得ることが出来ました。

 また、その他にも、母国マダガスカルにおける大変興味深いフィールドワークの体験をすることが出来たことは貴重な経験です。時間に限りはありましたが、このインターンシップによって、養殖業や食品安全を通して、地元の発展のため働くことに対するより深い興味を持つことができました。


2017/03/17  国際連合工業開発機関(UNIDO)

新領域創成科学研究科・修士課程1年 顧 媚(Mei Gu)

I have done the internship in the Montreal Protocol Division of the Environmental Management Department of the Program Development and Technical Cooperation (PTC/ENV/MPD), in UNIDO Headquarters from November 17th, 2016 - February 3rd, 2017. I gained not only the accumulation of working experience but also personal review.


Brief introduction of UNIDO and its department of environment:

  UNIDO is the abbreviation of the United Nations Industrial Development Organization, which is the specialized agency of the United Nations and is to promote and accelerate inclusive and sustainable industrial development in developing countries and economies in transition. UNIDO consists of the Office of the Director-General (ODG), External Relations and Field Representation (EFR), Programme Development and Technical Cooperation (PTC), Policy and Programme Support (PPS). I worked in the Montreal Protocol Division which is belonged to environment department and also with the divisions of the Stockholm Convention, industrial resource efficiency and emerging compliance regime. What we are doing is to 'Make it Green'.

  The headquarters of UNIDO is in Vienna, together with IAEA, UNODC and other UN organizations, located in Vienna International Center. Vienna is a historical city which makes people living here get crush with it easily. Legend of Princess Sissi, operas, Mozart's concerts, museums and other elements constitutes my image of Vienna.


2016_5_UNIDO_fig1.pngFig. 1. Night view from my office.


Work of internship:

  Daily work can be divided into four parts, which are personal skill development, work on projects, tasks related to public relations and communications, and attending the different meetings as a volunteer or participant.


2016_5_UNIDO_fig2.pngFig. 2. Birthday cake for 50th UNIDO anniversary.


  At the beginning of the internship, it was fortunate for me to get involved in the 50th UNIDO anniversary to volunteer in internationals meetings and preparation for gifts for guests, etc. Being a participant into this great anniversary is also valuable and incredible. After the busiest first and a half weeks, the routine work went to be diversified like online training, public distribution, leaflet edition and so on, which are not allocated to the work of the same type.


2016_5_UNIDO_fig3.pngFig. 3. Ms. Ban Ki-moon's farewell for UN Vienna.


Life of internship and communication with other interns:

  Undoubtedly the two and a half month in UNIDO is one of the most precious and joyful pieces of memory in my life. Following my supervisor Dr. Iino, I got involved in a broad scope of tasks and learn a lot like log frame, SAP, gender equality which I have not attach importance to before. In the meanwhile, we got to know many other interns and staffs from different countries to learn more intercultural specifics and to improve communication skills. Communicating with different people is a process to know others and a good opportunity to review oneself as well.


2016_5_UNIDO_fig4.pngFig. 4. Selfie with my dear colleagues.


Impression of the intern:

  During two and a half months, the life of intern could be separated into three themes: high-paced work, social communication, and travelling. High-paced work gave me an insight how these big events were organized and how to logically plan or think. The diversity of culture is the most beautiful thing in the world and social communication with different people made me express myself more vigorously.

  By this internship in such an international UN organization, members in F team and other colleagues made our efforts as possible as we can to make more people know the existence of UNIDO and help these environmental-friendly industrial projects carry out. "Making it green" is more than a motto. It is our faith and action.


2016_5_UNIDO_fig5.pngFig. 5. Photo with other interns from UTokyo.

<概要>

 私は、2016年11月17日から2017年2月3日まで、UNIDOにおいて「the Montreal Protocol Division of the Environmental Management Department of the Program Development and Technical Cooperation」インターンシップを行い、大変に貴重な経験が得られたと思っています。

 UNIDOはthe United Nations Industrial Development Organization(国際連合工業開発機関)の略称です。国連の専門機関のひとつで、開発途上国や市場経済移行国において包摂的で持続可能な産業開発(Inclusive and Sustainable Industrial Development)を促進し、これらの国々の持続的な経済の発展を支援するのが目的です。私は、環境部門に属するモントリオール議定書部門(Montreal Protocol Division)に配属されました。

 UNIDO本部は、IAEAやUNODCなど他国連機関の入っているウィーン国際センター(VIC)内にあります。ウィーンは、シシー王妃の伝説、オペラやモーツアルトのコンサート、美術館など、歴史的な街です。


<インターンシップの内容>

 毎日の業務は4つに分類できます。1)個人的なスキルを伸ばす、2)プロジェクト、3)公共的な、またはコミュニケーションに関する仕事、そして4)ボランティアまたは一参加者として様々な会議に出席することでした。インターンシップ開始とほぼ同時に、UNIDOの50周年記念式典があり、幸運にもボランティアとして参加することが出来ました。仕事の内容は、お客様へのギフトを用意することなどでした。このような大きなイベントに参加出来たことは、本当に有意義で感動しました。最初の多忙を極めた1週間半の後、ルーチンワークはオンライン訓練と変化し、公共配布物、リーフレットの編集などの仕事となっていきました。


<インターンシップ生活>

 2ヶ月半のUNIDOでの経験は私の人生の中で最も貴重な時間でした。私のスーパーバイザーである飯野福哉さんのおかげで、仕事に対する広い視野を持つことができるようになり、男女共同参画をはじめ今まで重要性に気づかなかったことをたくさん学びました。また様々な国からのインターン生やスタッフと多く知り合うことができ、たくさんの知識を学び、コミュニケーションスキルを向上させることが出来ました。異なった国の人々とコミュニケーションをとりお互いを知ることは、自己を顧みる良い機会となりました。


<おわりに>

 インターンシップを通して、3つのことを学ぶことができたと思っています:仕事のペースの速さ、コミュニケーションの重要性、そして異国での生活とはどのようなものかです。速い仕事のペースを経験することによっては、どうやって大きなイベントが組織され、計画が練られているのかを知ることができました。また文化の多様性は世界で最も素晴らしく、様々な人々とのコミュニケーションによっては自己表現をよりうまくすることができるようになりました。国連組織でのインターンシップに参加し、私が配属されたチームのメンバーと他の同僚の方たちが、より多くの人々にUNIDOの存在を知って貰い、環境に優しい工業プロジェクトの運用に向けて努力していることを知りました。

 「環境保護」は単なるモットーではなく、私たちの義務であり行うべき行動だと思います。


2017/03/15  国連工業開発機関(UNIDO)

農業生命科学研究科・修士課程1年 王 頴

<派遣先と派遣先機関の簡単な紹介>

 私はオーストリア・ウィーンのVIC(Vienna International Center)で約3ヶ月のインターンシップ行っています。ウィーンは国連施設のある4つの都市のひとつです。1979年にオープンしたウィーン・インターナショナル・センター(VIC)には、IAEA(国際原子力機関)、UNIDO(国連工業開発機関)、などの諸機関があります。今回私が実習している派遣先機関であるUNIDOは、国連の専門機関のひとつで、開発途上国や市場経済移行国において包摂的で持続可能な産業開発(Inclusive and Sustainable Industrial Development)を促進し、これらの国々の持続的な経済の発展を支援する機関です。とりわけ私が所属している基準・貿易促進部署(Standards and Trade Facilitation Division)では、食品およびその他の産業分野における安全規制・認証基準等の調査、また途上国政府・民間企業に対する技術指導などを行っています。

2016_7_UNIDO_fig1.png図1.仕事中の様子.


2016_7_UNIDO_fig2.png図2.UNIDO外部.


<インターンシップで取り組んでいる内容>

 私は水準と技術規制に従う対日水産物輸出戦略の構築についての研究を取り組んでいます。研究の概要についてですが、現在日本では膨大な水産物の需要、相対的に低い関税率のため、多くの水産物は発展途上国から輸入している傾向にあります。その一方で、輸入する際に多くの発展途上国は水産物の安全・品質、パッケージング基準などが満たせず、国境拒否など多くの問題や挑戦に直面しています。これらの課題を解決するためには、水準と技術規制に従うことで日本市場に向け、適切な水産物輸出戦略の構築は重要であると思います。このため、本研究は国境拒否率、水産物の輸入会社意識(バイヤー意識)、この二つの面から日本水産物の需要・輸入水産食品監視基準、輸出国における安全対策の適正化などを考察しています。分析結果についは、輸出国における安全対策の適正化の推進、途上国からの輸出戦略構築などに活用していきたいと考えています。


2016_7_UNIDO_fig3.png図3.UN内部のイベント.

<インターンシップ生活>

 私は毎朝オフィスに着き、上司に挨拶してから一日の仕事が始まります。UNIDOでの主な仕事は研究調査を行い、論文を書くことです。またデータの獲得・分析、聞き取り調査などの情報収集のために、UNIDOを経由して政府、企業側とさまざまなやり取りを行っています。自分が担当した研究調査はUNIDOのプロジェクト一部ですので、ほかの部署との関わりがあり、多様な経歴やバックグラウンドを有するスタッフと交流し、プロジェクトの計画作成方法、研究調査などについての色々なアドバイスを頂き、いい勉強になっています。また、定期的に開かれるワークショップでは、周りのスタッフの指導をして頂いたおかげで海外で活躍できる人間としての基礎力を鍛えることが出来ていると実感しています。また、実習機関にはパーティーなどの交流イベントがたくさんあるので、ほかのインターン生と交流することもでき、とても楽しいです。


2016_7_UNIDO_fig4.png図4.UNIDOのスタッフと一緒に.


2016_7_UNIDO_fig5.png図5.国連の旗.

<おわりに>

 海外インターンシップに参加するにあたって、日常から英語を使うことへの慣れや、海外での働き方や過ごし方を実際に体験することができました。また、仕事をする上では、与えられた仕事をただこなすだけではなく、自分から仕事を取りに行くという強い意志と、柔軟な考え方など様々なことを学ぶことができ、成長できたと実感しています。国際機関においてはいろんな国の人と触れ合う機会が多いので自分のコミュニケーション能力も鍛えることができたと感じています。今後、国際機関や外資系企業に就職することを考えていますが、海外インターンシップで得た国際感覚や語学力、コミュニケーション能力などは十分に活かされると思っています。

2017/03/15  国際原子力機関(IAEA)

理学系研究科・修士課程2年 孫 思依

 2016年11月から国際原子力機関(International Atomic Energy Agency -- IAEA)でインターンシップを行っています。IAEAは、原子力の平和的利用の促進、原子力が平和的利用から軍事的利用に転用されることの防止を目的としている機関です。国連の四つの主要事務所の一つであるウィーンの国連都市(VIC)に本部を設置しています。私はその中の核データセクションに所属しています。このセクションは、核や原子力に関するデータの収集、発展、公開を行っているセクションです。このデータは主に核、原子力分野の研究者のためのもので、ホームページやスマートフォン、タブレットのアプリケーション等様々なツールを用いて公開されています。


<インターンシップの内容>

 IAEA Nuclear data baseにある論文を整理することが仕事でした。古い論文のPDFについて単語検索ができるようにしたり、IAEAから出版する論文集の書式や体裁を整える作業に携わってきました。論文の著者と連絡を取り合って修正事項の確認を行ったこともありました。

 また,私は学部生時代にプログラミング経験があったことから、簡単なプログラミング作業を行ったほか、IAEAで行われた会議で使われたパワーポイントをIAEA Nuclear data baseのウェブページへのアップロードする作業や、ウェブページの修正も行いました。そのほか古い資料の電子化作業などにも携わりましたが、スペイン語の入力と表の作成などもあり、大変でした。

 日々の業務以外にも、スーパーバイザーの大塚直彦さんにIAEA内の色々な研究所へ見学に行く機会を設けていただきました。実際に各ラボラトリーの職員の方のお話を伺い、意見交換をすることでとても勉強になりました。


2016_2_IAEA_fig1.png図1.仕事している様子.


<インターンシップ生活>

 インターンシップの環境も良かったです。オフィスの窓からドナウ川が見えます。夜景が綺麗です。また、今いるセックションの雰囲気が大好きです。1日の中でコーヒーブレイクが10時と15時に2回あります。みんなは気軽にそこで会話して各国の文化、飲食、最近面白かったことをシェアできます。また、仕事はもちろん、私事などで悩んでいることをその場で言ったら、みんな助けてくれるし、新しいアデイアももらえます。とてもいい仕組みだと思います。同じセックションにいろんな国の人が混ざっていますが、コーヒーブレイクのおかけで、いろんな国の人の英語もだんだん慣れてきました。職場のみんなさんと一緒にご飯を食べたり、手作りお菓子をいただいたり、車を乗せてもらったり、仲良くやっています。


2016_2_IAEA_fig2.png図2.スタッフの方の定年パーティー.


 周りのインターン生ともすごく仲が良いです。ウェブデザインの勉強をするグループを組んだり、お互い所属しているセックションが異なるため、IAEAのほかの部署がやっていることも紹介してもらったり、意見を交換しています。仕事以外もパーティー、アイススケート、スキー、筋トレ、舞踏会など色々なイベントに参加することでインターン生活はとても充実しています。


2016_2_IAEA_fig3.png

図3.IAEAの60周年舞踏会に参加.


<おわりに>

 最初の頃は自分の英語力に不安を持っていましたが、勇気を出して喋ることが大事だということがわかりました。そして、いろんな国の人と話すことで、視野を広げて、英語力も高まってきました。国連でのインターンシップにより、social workの大事さをあらためて感じました。

 私はずっと国際機関で働こうと思っていました。このインターンシップのきっかけで、IAEAをはじめ、ウィーンにある国際機関仕事の業務内容、仕組み、雰囲気などを実際に体験し、より深く知ることができました。職場の人たちと意見を交換したり、アドバイスをもらったりすることで、自分がやりたいことも絞れてきました。これから、進路を考える時に大変に役に立つと思っています。

2017/03/14  国際連合産業開発機関(UNIDO)

農学生命科学研究科・修士課程1年 五十嵐 慶一

 私はUnited Nation Industrial Development Organization (UNIDO)、日本名は国際連合産業開発機関にて今年の1月からインターンをしています。UNIDOはオーストリアの首都、ウィーンの国連都市に本部を持ち、主な活動は途上国での産業・仕事を創出することにあります。例えば農作物や水産物のバリューチェーンの改善、食品加工に必要な技術支援、現地職員の能力向上などです。他の国連機関と異なり、産業創出という特定の目的を持つ機関であるため、働いている職員は何かしらの専門性を持っているように感じます。昨年創立50周年を迎え、途上国を中心に数多くの実績を持つ機関です。


2016_6_UNIDO_fig1.png図1.オフィスがあるVienna International Centerでの1枚.


<インターンシップの内容>

 UNIDOの中のDepartment of Agri-business Developmentというところでインターンを行っています。UNIDOの業務は大きく分けて3つあり、Project Management / Technical Analysis / Global Forumになります。インターンシップの中では、私が所属する部門が行っているこれらの業務を実際に体験しています。最後のGlobal Forumに関しては特に携わる予定はありませんが、最初の業務としてTechnical Analysisを行いました。これはUNIDOが途上国に導入している技術がどの程度従来のものと比べ、優れているのかの評価でした。ここで対象としていた国がフランス語圏だったため、メールのやり取りなどをフランス語で行ったりしました。

次に行った内容は、UNIDOでのメイン業務となるProject Managementです。これは各国政府から来たプロジェクトの依頼に対する計画書を作ることになります。私は既存の計画書を参考に、自分でUNIDOのスタッフが行っていることを経験しました。実際このようなことを行うのは初めてであったため、Technical Analysisよりは苦戦しましたが、最終的にUNIDOのやり方を理解することができました。

 また並行して行っている内容はある国の政策レビューです。UNIDOの支援内容に対象国の政策に助言をすることが多くあります。現在私はその国の政策を読み込み、その政策にある不備な点などを探す作業を行っています。一国家の政策ですので全部で200ページ以上ある文章を読み込むので中々大変な作業ではありますが、実際のUNIDOの業務に携われているという実感からとてもやりがいのあるものとなっています。

 以上が私個人で行っている内容になります。ほかにも定期的に行われるDivision / Departmentの会議、ワークショップなどに聴講生として参加し、国連全体の会議にも任意で出席することができます。また私は自分の専門である森林分野のプロジェクトに携わっているスタッフの方に直接アポイントを取り、お話しを伺ったりもしました。


2016_6_UNIDO_fig2.png図2.仕事風景.


<インターンシップ生活>

 ウィーンは公共交通機関をはじめ、様々な設備が整っているのでスーパーなど多くの店が日曜日に閉まるということに気を付けていれば、あまり不便を感じることは少ないです。平日はオフィスの食堂で昼食を、夜はインターン生と一緒に食べたり、個人で外に食べに行ったりしています。様々な国からインターン生が来ているので、一緒にご飯に行くと刺激を多く受けます。金曜日の夜にはフットサルクラブに参加し、スポーツを介した交流も行っています。休日はウィーン市内の観光などをしてリフレッシュしています。ウィーンはハプスブルク家が長年支配していた地域でもあるため、王宮などの歴史的建築物、またオペラなどの音楽文化が盛んであるため毎週飽きることなく休日を楽しむことができます。私が滞在している時期がウィーンの真冬にあたるため、氷点下が普通の寒い毎日ですが室内はとても暖かく、雪に覆われたウィーンはとてもきれいです。


2016_6_UNIDO_fig3.png図3.ほかのインターン生との交流.


<おわりに>

 私の残りのインターンの目標は1人でUNIDOが行うプロジェクトのロジック、ドキュメントを作成できることです。現在、UNIDOが行っている業務を一通り経験しているのですが、それを基にUNIDOがどのようにプロジェクトを作り上げていくのかを理解し、実際の職員が行っていることを自分でもできることを目標としています。そのようなレベルに達することで実際にUNIDOがどのように国際社会に貢献しており、ここでは何ができて何ができないのかをより深く理解することができると思っています。

 今回、このインターンシップにおけるもう1つの大きな経験は、様々な日本人スタッフにお話を聞く機会を持てたことです。ウィーンには国際機関のほかに国際機関日本政府代表部もあり、昼食のときなどに異なる立場の国際舞台で活躍しているスタッフにお会いすることができます。考え方や意見は十人十色ですが、1人1人の意識にとても刺激を受け、自分がどのように将来、国際社会に貢献していきたいのか改めて考えさせられることができました。そして帰国後はすぐに就職活動が始まります。ここでの経験や実際の職員のお話うまく吸収していくことで、今自分の中でどこをファーストキャリアとしていくのか見え始めている気がします。そして実際に就職後において、ここで学んだ考え方などはどのような場においても活かしていきたいという強い思いを持っています。

2017/03/13  オーストラリア連邦科学産業研究機関(CSIRO)

農学生命科学研究科・博士課程2年 杉本あおい

 オーストラリアの国立研究機関であるCommonwealth Scientific and Industrial Research Organisation (CSIRO: オーストラリア連邦科学産業研究機関)にて、インターンシップを行っています。テーマは「熱帯域沿岸コミュニティにおける住民主体型沿岸資源管理の成立要因に関する研究」で、これまで博士研究で行った研究をもとにして,さらに理論を発展させるための共同研究です。CSIROはオーストラリアの国立機関とはいえ、実際勤務しているのはオーストラリア国籍の研究者はむしろ少なく、世界各国からの研究者が幅広く集う国際研究機関と言えます。またその手がける研究分野も、環境、医療、IT、宇宙というように非常に幅広くなっています。このCSIROとタスマニア大学が共同で出資・運営するCentre for Marine Socioecology(CMS)という機関は、海洋・沿岸の資源やコミュニティに関わる研究を社会科学と自然科学双方の知見を集め促進することを目的としており、私自身の研究もこのCSIRO,CMSの複数の共同研究者たちとともに進めています。

 まもなくインターンシップも終わりますが、毎日が優秀な共同研究者たちから受ける刺激と,研究所以外でもいろいろな人に会いその人たちから受ける刺激とで非常に楽しく過ごしています。私は社会科学を専門とし,中でも特に社会文化的側面に着目して海洋・沿岸資源のコミュニティーベース(地域社会が主体となった)管理がどのような条件下で成功し得るか,というテーマを研究していますが,このような社会科学的な海洋研究の分野は世界中でまだまだ新しく従事研究者が少ないです。日本でもやはりこの分野の研究者が非常に少ないのですが,そんな中で海洋研究の先進国であるオーストラリアは社会科学分野においても先駆的存在で,世界中から優秀な社会科学者も集まっています。そのように世界中から集まってきた共同研究者たちとは,ミーティングなどで議論をするたびに新たな研究の種や,現在の研究に対する鋭い指摘・アドバイスが得られます。共同研究は非常に順調に進み,優秀な人材に囲まれて研究を進められる今の環境にとても感謝しています。現在は特に、沿岸域のコミュニティにおける人同士のつながりや文化資源といった要素が、自然資源の利用管理にどのように影響を及ぼすか、というテーマに取り組んでいます。さらにこのテーマを今後発展させ、人のつながりや文化といった社会文化的な変数と生態系、魚類、海水流動、気候といった自然環境的な変数がどのように相互に影響しあい、それを管理するために何が必要か、ということを解明する研究につなげていくことを目指しています。


 研究環境はもちろんのこと,生活環境も非常に恵まれており感動しています。オーストラリアでは社会全体に,仕事も大切だが家族や友人との時間も非常に大切であるという意識が徹底されており,私の所属する研究所でも皆夕方4時や5時頃には帰宅し,平日でもその後サイクリングをしたりトレッキングをしたり家族との夕食を楽しみますし,週末はもちろん皆いろいろな活動をして楽しんでいます。このようにメリハリのあるワークライフバランスが達成されている環境で,仕事も生活も充実しているような社会の在り方は非常に素晴らしいと感じています。今回海洋アライアンスのインターンシップでこのような学びができたことを契機に,今後もより研究を発展させ国際的に活躍する研究者になり,それを様々な形で国際社会,そして日本社会に還元していければ,と望んでいます。



2016_11_CSIRO_fig1.png図1.共同研究機関であるCSIROのビルディング.


2016_11_CSIRO_fig2.png図2.共同研究者たちとのミーティングの様子.


2016_11_CSIRO_fig3.png図3.週末のトレッキング.


2016_11_CSIRO_fig4.png図4.週末のクルージングツアー.


2017/03/08  国際原子力機関(IAEA)

新領域創成科学研究科・修士課程1年 長谷川 亮太

 私は2016年11月から2017年2月下旬までオーストリア・ウィーンのVienna International Centre(以下VIC)に本部を置くInternational Atomic Energy Agency(以下IAEA)にてインターンシップに参加しました。IAEAは、原子力の平和的利用を促進するとともに、原子力が平和的利用から軍事的利用に転用されることを防止することを目的としています。原子力に関する基礎科学から応用科学、軍事利用への転用防止のための査察、若手研究者向けの教育や原子力発電の導入を試みる途上国へのアドバイザーとしての役割を果たすなど幅広い分野から原子力に関するアプローチやプロジェクトが行われています。私はその中のNuclear Data Sectionに所属しました。このセクションでは原子力の基礎科学的データの発展や収集、管理を行っていて、集めたデータを研究者向けにインターネット等で公開しています。最近ではスマートフォン向けのアプリの開発を行うなど様々な方法でデータの公開を行っています。


2016_3_IAEA_fig1.png図1.Vienna International Centre 前にて撮影.


2016_3_IAEA_fig2.png図2.IAEA建物内にて.同日にラボ見学に来ていた日本人留学生の方と撮影.


2016_3_IAEA_fig3.png図3.Isotope Hydrology Laboratory の見学.


<インターンシップの内容>

 Nuclear Data Section内で管理している核物理のデータに関する論文のPDFファイルの整理を行いました。PDFが不鮮明なものと新しいものとの差し換えや、古い論文のグラフデータを数値化する作業を行いました。その他にもIAEAから発行される論文の修正や、研究者の方々の会議の要旨をレポートにまとめる為に書き出す作業を行うことができました。

 仕事は基本的に個人で進めることが多いのですが、希望をすればVICで知り合った自分の興味のある仕事をしている他の部署の方の所へ訪問させていただくこともできました。自分の現在の研究に関連したことをしている部署や、業務内容に興味のある部署に訪問しIAEAとしてのその分野へのアプローチの仕方について学んだり意見交換をしたりすることができ、自分の将来の進路を考える上でも非常に有意義な時間を過ごすことができたと思っています。


<インターンシップ生活>

 インターンシップの仕事は基本的に平日の朝9時から夕方6時まででした。お昼はVICの中のカフェテリアで食べることが多かったです。日替わりで世界各地の料理が食べられるので毎日職員や職員の家族の方たちで賑わっていました。私の所属するセクションでは毎日午前午後に1回ずつコーヒーブレイクがあり、セクションの人同士でのコミュニケーションの場となっていました。昼食の時間や、夕方からVIC内で営業するバー、VICのスポーツクラブ等他の機関の方とも交流する機会も多くあり、積極的に交流を求めることで色々な人脈を広げることができました。

 年末年始には、パーティーや舞踏会など多くのイベントも行われました。仕事だけでなく様々な国の人との交流することにより、他の国の文化や学生生活、就職活動などの話を聞くことができ、他国の理解が深まると同時に改めて日本という国を客観的に見ることができる機会になったと感じています。


2016_3_IAEA_fig4.png図4.IAEA Seibersdorf研究所訪問.


2016_3_IAEA_fig5.png図5.インターン生との食事.


<おわりに>

 インターンシップの経験を通して、IAEAの活動内容や加盟国に対する活動の様子をより具体的に知ることができました。インターンシップとして来たことで、時間の使い方は自分次第でした。その中で仕事だけでなく色々な角度から国際機関を知ることができ、色々な人に出会い非常に有意義な時間を過ごせたように思います。

 仕事に関しては自分の専門分野とは異なる仕事でしたが、時には専門知識が求められる場面もありました。母国語でも専門分野でもないという環境における対応力も今回のインターンシップで身に付けられたように思います

 丁度これから就職活動を控えた中でのインターンシップの参加で、実際に国際機関で働いたり、日本人以外の人とも将来についての意見交換をしたりすることでこれからのことを考えるとてもよい機会になりました。海外で長期間暮らす経験は初めてでしたが、海外暮らしも自分は抵抗が無いことも改めて認識することができました。

 インターンシップを通じた多くの経験や自分のやりたいことを考えられたことは、長期間の海外での滞在、そして多くの人との交流の機会のおかげだと思います。支えていただいた周りの方々に感謝し、IAEAでの経験を忘れずこれからの進路選択や将来に活かしていきたいです。

2017/03/08  国際連合工業開発機関(UNIDO)

新領域創成科学研究科・修士課程1年 多田羅 孔明

 "UNIDO"は、United Nations Industrial Development Organization(国際連合工業開発機関)といって、開発途上国の持続可能で環境に配慮した産業発展や、貧困の解消を目指す国連の専門機関で、ウィーンに本部があります。国連というと、ニューヨークの国連本部・ジュネーブ国連事務局は有名ですが、ウィーンとナイロビにも国連事務局があり、UNIDOはウィーン事務局と同じVienna International Centre (VIC)の中にあります。

 UNIDOは技術支援や、キャパシティビルディングを行う機関ですが、技術力に優れた日本にとっては、国際社会への貢献という点でUNIDOの存在の重要性が増しているのではないかと思います。日本にもITPO Tokyo(Investment and Technology Promotion Office, Tokyo)という、UNIDOの事務所があって、優れた日本の企業の技術を掘り起こし、そういった技術を必要としている各国に紹介するパイプ役のようなことが行われています。

 UNIDOのミッションはInclusive and Sustainable Industrial Development (ISID) を世界で達成していくことです。ISIDというのは、国連で2015年に採択された2030アジェンダの持続可能な開発目標(SDGs)の9つ目、「レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に即しています。


2016_4_UNIDO_fig1.png図1.ウィーンオフィス.


<インターンシップの内容>

 UNIDOでは、各国の産業・技術支援を必要としている国々で、日々プロジェクトを企画・実施することで、この"ISID"を実現しようとしています。(https://open.unido.org/

 途上国、特にUNIDOの注力しているアジア・アフリカにおいて、工業開発支援というと、まずはインフラや、農林水産業になります。課題は技術レベルが低いこと・技術導入の基盤が整っていないこと、そして技術を導入してもノウハウや技術を熟知している専門家に乏しいことなど多岐にわたります。私はUNIDOのアグリビジネスを扱う部署で、UNIDOでのプロジェクトの進め方を学びつつ、特にカーボベルデという島国の漁業がメインテーマに取り組みました。簡単に説明すると、カーボベルデは島国で、資源に乏しいですが、唯一といっていい資源である海を利用した、漁業が盛んです。一方、国内市場の魚の消費が減っていたり、輸出にしても安全性の問題があり受け入れ拒否されていたりと課題は多くあります。漁業が産業として成熟し、価値を高めていくためには、フードセキュリティの向上や、生産・加工技術の導入、零細漁業者のビジネスノウハウの付与などを進めていく必要があり、インターンシップの中で私はどのようにそれらの課題解決を行っていけばいいのかを検討する業務を行いました。

2016_4_UNIDO_fig2.png図2.部署の人々.


<インターンシップ生活>

 VICにはウィーン事務局、UNIDO、IAEAなど多くの機関が入っているので、インターン生がたくさんいます。UNIDOだけでも数十人いますし、他の国連機関も含めれば、各国から来た100人単位のインターン生が常にいます。魅力はやはり多様なバックグラウンドを持つ彼らと、カフェテリアやバーなどを利用して、お昼時・コーヒーブレイク・金曜日の夜などに色々なことを話しあえること。そんな環境がウィーンの国連事務局には整っています。

 特に私のインターンの時期は、UNIDOの創立50周年記念で、1週間にわたりイベントが催され、毎日色々な人が呼ばれ、UNIDOの重要なテーマに沿った会議が行われていました。そういった会議に参加して見聞を広める機会もあります。こういった大きなイベントの終わりにはパーティーがあり、そこでたくさんのインターン生と交流することができました。

2106_4_UNIDO_fig3.png図3.会議の様子.


2106_4_UNIDO_fig4.png図4.UNIDO50周年記念イベントの一幕.


<おわりに>

 今回の私のインターンシップは約3ヶ月でした。長いようですが、あっという間です。とはいえ、特に今まで海外に暮らしたことのない人にとって、しばらく海外に暮らし、仕事をしてみる、その経験は自分について・自分の生き方について考えさせるには十分なくらいの刺激になります。

 何といっても、コミュニケーションをとっていく難しさを思い知らされました。問題なのは英語だけではありません。世界中から集まってくるインターン生との関わりの中では、今まで自分が当然だと思っていた常識のようなものも、自然だと思っていたコミュニケーション手法もうまく伝わらないことがよくあります。興味の方向性も違えば、ジョークも違います。

 グローバルな舞台でのキャリアを目指す私にとって、今回の経験を通じてグローバルなコミュニケーションの壁はそんなに甘くはないぞ、と身をもって感じられたことは今回のインターンの大きな成果です。UNIDOのインターンシップに参加させていただき本当に良かったと思っています。

2106_4_UNIDO_fig5.png図5.筆者.

2017/02/24  ユネスコ政府間海洋学委員会(UNESCO/IOC)

新領域創成科学研究科・修士課程1年 高橋 祐人

 私は、海洋アライアンスのインターンシップとして、ユネスコ政府間海洋学委員会のオフィスがあるイタリア・ヴェニスで実習を行いました。期間は2016年11月15日〜2017年2月12日の約3カ月でしたが、私のインターンシップの様子についてご紹介します。


<UNESCO IOC Venice Office>

 ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)のIOC(政府間海洋学委員会)は、ユネスコ内の自立的な組織として設立された、国際連合の中では唯一の海洋科学を管轄する組織です。この委員会では、国際協力の推進と研究・サービス・能力開発のプログラムを統合することにより、海洋と沿岸海域の自然と資源について理解を深めかつその知見をマネジメントの改善、持続可能な開発、海洋環境の保護、そして各メンバー国の意思決定の過程に活かすことを目的としています。

 UNESCO Venice Officeには、IOCだけでなく、教育/科学/文化部門のオフィスも設けられています。現在勤務しているスタッフの人数は合計で20人程度、加えてインターン生やトレーニング生数名の小規模なオフィスで、このオフィスではIOCとして勤務しているのは私の上司であるフランチェスカ・サントロ氏一人のみです。基本的に職員1名に対して1部屋が割り振られているので、私は彼女と同じ部屋でインターン業務を行いました。

Takahashi_IOC_fig1.png

図1.国連のロゴの入った旗の前で.


<インターンシップの内容>

 私、北極海の教育についての調査に取り組みました。サントロ氏が主に海洋リテラシー(いわば一般の海洋知識水準)の向上について取り組んでいたことと、自分自身が大学院で北極海を研究対象としていることから、このテーマを選びました。サントロ氏は海洋全体、また特に地中海に関する教育を主に対象として現在活動されていますが、今後はその枠組みに海氷の存在などの特異な性質を持った北極海も取り込んでいくことが期待されます。私はその第一歩として、既存の北極海教育の現状を調査し、北極教育の専門家の方との連携を築くための最初のコンタクトを取り、最終的にはIOCに今後の北極海教育に関する取り組みを提案するといった内容の実習を行いました。

Takahashi_IOC_fig2.png図2.サントロ氏が携わっている海洋リテラシーの向上プロジェクトの一つ "Sea Change".


<インターンシップ生活>

 水の都として有名なベネチアは、観光地というイメージが強いかもしれません。しかしただ観光で訪れるだけでなく、暮らすにもとても素晴らしい場所です。陸とは橋一本でつながっているだけの、石畳を敷き詰められた完全な人工島で、車や電車は島の入り口までしか入れず島内は歩行者天国です。皆歩いて小さな島内を通勤するため、知り合い同士があちこちで遭遇しおしゃべりする和気藹々とした光景が見られます。オフィス内もイタリア文化で、食を大切にし、お昼には最上階にあるキッチンで料理をして同僚とランチを楽しみました。

 私以外には現在5人のインターン生やトレーニング生がいました。昼食と帰り道はいつも一緒で、英語を話す練習の機会にも恵まれました。スタッフの方々もとても仲良くしてくださっています。終業後におしゃべりしたり、クリスマスや年始にはパーティーがあったりと、とても暖かい職場でした。

Takahashi_IOC_fig3.png図3.オフィス最上階のキッチンで行われたクリスマスパーティ.


Takahashi_IOC_fig4.png図4.他のインターンたちとともに.


<おわりに>

 土地も文化もとても良いところです。オフィスの規模は小さいですが、その分むしろ密に仲良くなりたくさん話が聞けてたくさん話ができました。イタリアの文化に深く浸かれたことで、人生を豊かにするヒントをたくさんもらいました。仕事においても、実際に職員が取り組んでいる活動の様子を見ながら同じテーマを別の領域において担当させてもらっているので、ユネスコでの仕事がどんなものかを身をもって体験することができました。

 残された期間は短いですが、調べてきたことをしっかりとまとめて、今後のIOCの活動に役立つものを残したいと思います。

Takahashi_IOC_fig5.png図5.オフィスのあるPalazzo Zorziの入り口にて.

2017/02/23  ユネスコ政府間海洋学委員会(UNESCO/IOC)

新領域創成科学研究科・修士課程1年 須田 紗耶加

須田さんがインターンシップで整理した【IOC加盟国の高等学術機関(学士以上)の情報(アジア・アフリカ・カリブ海地域)】の一覧が,下記のサイトから閲覧できます.

URL: http://www.ioc-cd.org/index.php?option=com_content&view=article&id=25&Itemid=143

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 私はベルギーのオステンドにて国連教育科学文化機関政府間海洋学委員会 (UNESCO IOC)でのインターンシップに参加しました。

 IOCは1960年に海洋科学に特化した国連組織として設立され、加盟国は2016年12月の時点で148カ国です。海洋と沿岸地域の自然と資源に関する知見を収集し、海洋環境のマネジメントや持続可能な開発と保護と加盟国における意思決定に役立てることを目的としています。また海洋に関係する研究、サービス、キャパシティビルディング(能力強化)における国際的な協力と計画の策定も行っており、海洋教育についても数々のプログラムが実施されています。

 

<インターンシップの内容>

 主な業務はIOCのウェブサイト (http://www.ioc-cd.org/) の作成と更新でした。海洋教育の機会 (ワークショップなど)の情報収集を行い、ウェブサイトへ掲載するほか、海洋科学に関連する高等教育を行う加盟国の学術機関の情報を収集して整理し、国ごとにウェブサイトへ掲載しました。とくにIOCが中長期戦略において注力分野としているアフリカ、アジア地域を優先しました。

 IOCが主催するワークショップや短期プログラムに関しては、締切が迫っているものについてIOCのニュースレターとしてメーリングリストで登録者へ告知も行いました。

 また、UNESCOが運営に関わる海洋系の国際会議が開催された際には運営補助として参加をすることができました。


Suda_IOC.pngスタッフとの方々と


Suda_IOC_fig2.png業務の様子


<インターンシップ生活>

 IOCのベルギーオフィスにいるインターン生は私だけだったのですが、職員の方たちと家族ぐるみで仲良くさせて頂くことができました。

 休日は一緒に買い物に出かけたり、ご自宅へ招待頂き一緒に食事を頂いたりしました。

 複数の海洋系の組織と同じ建物内にオフィスがあるため、クリスマスや新年のレセプションでは様々なバックグラウンドを持つ方と交流することもできました。


Suda_IOC_fig3.png職員の方のお宅に招待いただいた時の様子


<おわりに>

 自分の業務やミーティングに参加する中で、情報を取り扱う上で言語の差の影響を感じました。有用性の高い情報であってもそれがメジャーではない言語で記述されていた場合、それを世界中で広く役立てることは難しくなります。

 この課題を踏まえ、母国語が英語以外の国の情報に関しても、英語に翻訳してウェブサイトに掲載する業務もさせていただきました。今回のインターンシップでまとめた情報を世界中の海洋科学に関心を寄せる人が利用し、研究や社会貢献の促進の一助となればと思います。

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