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【海洋アライアンス・日本財団共同シンポジウム第2回開催報告】
2009/12/28

[報告] 海洋アライアンス・日本財団共同シンポジウム第2回


 12月11日(金),海洋アライアンスと日本財団は共同シンポジウム「食卓に迫る危機―次世代に海を引き継ぐために―」を開催した.全3回シリーズの2回目になる今回は,私たちの身近な魚であるマグロとウナギにスポットをあて,生産・流通・管理の問題を取り上げた.


パノラマ_磯部副学長挨拶.jpg

会場を埋めた多くの参加者が熱心に講演に聴き入った


 最初に生産と流通の現場からそれぞれ大岡宗弘氏(日本養鰻漁業協同組合連合会会長)と林弘二氏(双日・水産担当)が講演した.

 大岡氏は,日本におけるウナギ養殖の現状や中国などからの輸入品による影響,ヨーロッパウナギの貿易規制による影響などについて解説し,自身が行っている親ウナギの放流活動も紹介した.林氏はマグロの国際取引の状況や,地中海でのマグロ生産現場の現状を踏まえた上で,国際的なマグロ漁業規制の強化が引き起こす問題を提起した.

 続く石塚吉生氏(水産総合研究センター理事),金子与止男氏(岩手県立大学総合政策学部教授),黒倉壽氏(東京大学農学生命科学研究科教授)の講演では,管理と今後の対応に話題が移った.石塚氏はマグロ資源やウナギ資源の悪化や養殖の難しさと漁業管理の在り方を分析し,金子氏は水産物がワシントン条約の規制対象になった場合の影響を,制度的な視点だけでなく家庭レベルの視点からも考察した.最後に登壇した黒倉氏は日本における漁業の歴史や文化に言及しつつ,資源崩壊の危険性が正しく消費者に伝わらない状況を報告した.


 講演後,講演者6名に奥脇直也氏(東京大学法学政治学研究科教授)を加え総合討論が行われた.ワシントン条約と漁獲規制(ICCAT)の両方で規制する必要があるのか,さらに食卓に危機が迫る中,政府・生産者・消費者はどう行動するべきか,幅広い内容が論じられた.


 最後に海洋アライアンス機構長の浦環氏がマイクを握り「色々な分野で透明性が欠如しており,一般の人が知らないことが多い.このシンポジウムを通じて正しい知識を広め,若者にサステイナブルな海を残していきたい」と締めくくった.

 会場からは「漁業にはコストがかかり改善に向けて様々な取り組みがなされていることがわかった」「水産業を考える良い機会となった」といった感想が寄せられた.また講演についての意見も多く寄せられ,当シンポジウムに対する関心が高いことを示した.


パネル討論.jpg

 パネルディスカッションの様子


最終回となる第3回のシンポジウムは3月12日に開催されます.

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