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サンゴ州島の巡検隊,真夏の沖縄で島々を巡る(2009/9/30掲載)
2009/09/30

海洋アライアンス

サンゴ州島の巡検隊,真夏の沖縄で島々を巡る


 海洋アライアンス(浦環 機構長)の研究公募(イニシャチブ)に採択された「海面上昇に対する沖ノ鳥島の維持」の研究グループが,8月19日~20日にかけて沖縄に出かけてサンゴ州島の巡検を行った.


 サンゴ礁の発達する海域には,サンゴ,有孔虫あるいは貝殻の遺骸などから成る州島の形成されることがある.ひと口に州島と言っても,環境条件に応じて,形成される場所も,形成に要する時間も,または島の規模についてもさまざまである.今回の巡検は,茅根創 理学系研究科教授を代表とする前述の研究グループが,サンゴ州島の形成メカニズムを多角的に検討するために企画したものである.

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サンゴ州島巡検隊の面々


 本学の参加者は,茅根教授,新領域創成研究科教授・磯部雅彦副学長,海洋アライアンスの福島朋彦特任准教授,理学系研究科の中村修子さんと青木健次さん,教養学部の棚谷灯子さんである.本学以外からは,政府関係から2名,民間機関から11名の参加があり,合計19名の調査団となった.


 8月19日の午前10時,那覇港に集合した一行はチャーター船で那覇の南西12kmに位置する面積約1.6k㎡のルカン礁に向かった.穏やかな海を滑るように走る船旅はことのほか快適で,調査を忘れてしまいそうになるひと時でもあった.ルカン礁では,海岸工学を専門とする磯部副学長にお出まし頂き,参加者一同は人工構造物と砂粒の堆積の関係についてのレクチャーを受けた.

 1時間ほどルカン礁を周回した後,渡嘉敷村の慶伊瀬島(チービシ)と呼ばれるサンゴ州島群に向かった.チービシでは,最も大きなナガンヌ島に上陸し,島の形状を確認したり,分布する礫のサイズから形成過程を推測したりと,興味深い時間を過ごした.やがて潮が満ち始めたところでに船に乗り移り,神山島,クエフ島を遠目に見ながらチービシを後にした.

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ナガンヌ島で海岸地形の解説をする磯部副学長


 8月20日は午前中に西表島に移動し,星砂の浜とバラス島で砂粒の観察を行った.沖縄の土産物としても有名な星砂は金平糖のような形をしているが,実は有孔虫の遺骸である.これらが広がる星砂の浜は少し赤みがかって独特の趣がある.一方バラス島は沖合約3kmのところに形成された長径30メートル,短径5メートルぐらいのの州島で(筆者の目測による),やや大きめなサンゴ礫で形成されている.近くには見事なサンゴ群落が発達し,ダイビングスポットとしても注目される場所である.星砂の浜もバラス島も華やいだ雰囲気の観光スポットであるだけに,作業着姿も混じった我々のグループは異様に映ったかももしれない.


 調査を終えて部屋に戻ってから,調査結果の整理と意見交換を行い,サンゴ州島の巡検を締め括った.

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宿に戻って巡検の締め括りを行う


 わずか2日の巡検ではあったが,幅広い分野から参加があり,海洋アライアンスが目指す「研究領域に横串を刺す」を実践した試みであった.また公務多忙のなかご参加頂き,興味深いレクチャーを提供して下さった磯部副学長には心より感謝したい.


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